東京大学物性研究所
辛研究室
**辛研究室関連セミナー・定例ゼミ**
日程 会場 発表・講演者 発表・講演題目 備考
2011年
4月25日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 近藤 猛
(特任研究員)
酸化物高温超伝導体における超伝導と擬ギャップの競合関係 辛研定例ゼミ
2011年
4月18日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 谷内 敏之
(特任研究員)
What is PEEM? 辛研定例ゼミ
2011年
4月11日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 辛 埴
(物性研教授)
極限レーザーの開発と物性研究;現状と将来計画 辛研定例ゼミ
2011年
4月 4日(月)
10:30〜
物性研本館6階第一会議室 石井 順久 氏
(板谷研助教)
超短パルスレーザー開発並びに 光物性、高強度物理への応用 先端分光セミナー
2011年
3月28日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 石田 行章
(助教)
On the circular dichroism in ARPES mappings 辛研定例ゼミ
2011年
3月 7日(月)
10:30〜
柏キャンパス図書館カンファレンスルーム 石田 行章
(助教)
光電子分光法による次世代エレクトロニクス材料の研究 先端分光セミナー
2011年
2月28日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 岡ア 浩三
(特任研究員)
Newly discovered superconductor : iron selenide AxFe2-ySe2 (A = K, Cs, Rb, Tl) 辛研定例ゼミ
2011年
2月21日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 大田 由一
(新領域M2)
Development of a new laser angle-resolved photoemission spectroscopy (ARPES) system & Measuring the superconducting(SC) gap of KFe2As2 辛研定例ゼミ
2011年
1月24日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 菅藤 裕昭
(新領域M1)
Study of Topological Insulator Bi2Se3 doped with Cu 辛研定例ゼミ
2011年
1月17日(月)
11:00〜
物性研本館6階第一会議室 大川 万里生
(新領域D3)
光電子分光によるイッテルビウム系近藤物質の電子構造の研究 先端分光セミナー
2010
12月13日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 伊藤 孔明
(新領域M2)
Laser ARPES study on FeSe0.4Te0.6 辛研定例ゼミ
2010
12月 6日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 山本 貴士
(理科大M2)
Ultrafast Electron Diffraction in condensed matter 辛研定例ゼミ
2010年
12月 2日(木)
14:00〜
物性研本館6階第一会議室 西野 吉則 先生
(北大 電子科学研究所)
コヒーレントX線が拓く構造可視化の新手法 シリーズセミナー「極限コヒーレント光科学」第4回
2010
11月29日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 島田 智子
(技術補佐員)
Electronic structure of SmB6 辛研定例ゼミ
2010
11月22日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 小泉 健二
(新領域D2)
Low dimensonal organic superconductor : (TMTSF)2X 辛研定例ゼミ
2010年
11月 5日(金)
10:30〜
物性研本館6階第一会議室 河野 行雄 先生
(理研)
高機能テラヘルツ電磁波計測の開拓とメゾ・ナノ系量子伝導研究への応用 シリーズセミナー「極限コヒーレント光科学」第3回
2010
10月25日(月)
13:30〜
物性研先端分光棟準備室 大川 万里生
(新領域D3)
Photoemission Studies of Electronic Structures in Heavy-Fermion Ytterbium Compounds 辛研定例ゼミ
2010
10月18日(月)
13:30〜
物性研先端分光棟準備室 小谷 佳範
(特任研究員)
Coherence Measurements and X-ray Imaging using Soft X-ray 辛研定例ゼミ
2010
10月12日(火)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 Walid MALAEB 
特任研究員)
Recent progress of ARPES studies on iron pnictide superconductors 辛研定例ゼミ
2010年
9月28日(火)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 谷内 敏之
(特任研究員)
Pure spin current without electrical current 辛研定例ゼミ
2010年
9月13日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 石田 行章
(助教)
Time-resolved photoemission spectroscopy in the extreme UV range 辛研定例ゼミ
2010年
9月 7日(火)
10:30〜
柏キャンパス図書館カンファレンスルーム 木下 豊彦 先生 (高輝度光科学研究
ンター)
時間分解光電子顕微鏡による高速磁気応答現象の観測 シリーズセミナー「極限コヒーレント光科学」第2回
2010年
9月 6日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 岡ア 浩三
(特任研究員)
Possible orbital (nematic) ordering in NaFeAs 辛研定例ゼミ
2010年
7月26日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 小谷 佳範
(特任研究員)
Topics of ferromagnetic transition metal oxide nanosheets 辛研定例ゼミ
2010年
7月12日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 菅藤 裕昭
(新領域M1)
Topological Insulator 辛研定例ゼミ
2010年
7月 5日(月)
10:30〜
物性研本館6階第一会議室 小澤 陽 氏
(小林研助教)
紫外光周波数コム 先端分光セミナー
2010年
6月28日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 磯貝 宏太
(理科大B4)
Introduction of Co/Ni multilayer film 辛研定例ゼミ
2010年
6月14日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 山本 貴士
(理科大M2)
Time-resolved photoemission spectroscopy of CDW material 1T-TaS2 辛研定例ゼミ
2010年
6月 7日(月)
10:30〜
物性研本館6階大講義室 佐々木 祐次 先生
(東大新領域)
1分子内運動計測から見えた動的分子間相互作用 シリーズセミナー 「極限コヒーレント光科学」第1回
2010年
5月31日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 大田 由一
(新領域M2)
  辛研定例ゼミ
2010年
5月17日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 伊藤 孔明
(新領域M2)
Development of Oscillator for New 8eV Laser 辛研定例ゼミ
2010年
5月10日(月)
10:30〜
物性研本館6階第一会議室 小林 洋平 先生
(物性研準教授)
研究室の現状と将来 先端分光セミナー
2010年
4月26日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 小泉 健二
(新領域D2)
Organic conductors 辛研定例ゼミ
2010年
4月19日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 大川 万里生
(新領域D3)
Valence Fluctuation in YbAl1-xFexB4 System Studied by Hard X-Ray Photoemission 辛研定例ゼミ
2010年
4月14日(水)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 谷内 敏之
(特任研究員)
Laser excited PEEM studies 辛研定例ゼミ
2010年
2月22日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 石田 行章
(特任研究員)
Time-resolved photoemission spectroscopy of graphite 辛研定例ゼミ
2010年
2月 8日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 岡ア 浩三
(特任研究員)
Phonon, magnonic, and electronic Raman scattering of FeTe1-xSex 辛研定例ゼミ
2010年
2月 1日(月)
11:00〜
物性研本館6階第一会議室 岡野 真人 氏
(秋山研D3)
電流注入型量子細線レーザー中の非中性電子・正孔系における光学利得 先端分光セミナー
2010年
1月26日(火)
13:30〜
物性研本館6階大講義室 渡邊 一也 客員所員
(京都大学)
ヘテロダイン検出和周波発生振動分光による表面吸着種の振動ダイナミクス ナノスケール/先端分光合同セミナー
2010年
1月25日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 吉田 力矢
(岡山大D2)
  辛研定例ゼミ
2010年
1月18日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 Walid MALAEB
(特任研究員)
Three-dimensional electronic structure of iron-pnictide superconductors 辛研定例ゼミ
2010年
1月12日(火)
10:30〜
物性研本館6階第一会議室 高橋 敏男 先生
(物性研教授)
研究室の現状と将来 先端分光セミナー
2009年
12月14日(火)
10:30〜
物性研本館6階第一会議室 板谷 治郎 先生
(物性研準教授)
研究室の現状と将来 先端分光セミナー
2006年
9月11日(月)
10:30〜
物性研本館6階 第一会議室 原田 慈久 氏
(理化学研究所・研究員)
高効率・高分解能軟X線発光分光による水及びミオグロビン溶液の電子状態の観測 先端分光セミナー
2006年
6月2日(金)
15:00〜
物性研本館6階 大講義室 恩田 健 氏
(東工大理工学研究科・ERATO研究員)
干渉2光子パルスを用いた固体表面及び固体のダイナミクスの研究 物性研談話会
2004年
7月5日(月)10:30〜
物性研6階第一会議室 田島 節子 先生
(超電導工学研究所)
高温超伝導体の過剰ドープ状態の関するスペクトロスコピー 先端分光セミナー
2004年
6月10日(木)14:00〜
物性研6階A612セミナー室 Michael Sing氏 Electron correlations and electron-phonon coupling in solids 先端分光セミナー
2004年
3月15日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 下志万 貴博
(物理工学修士課程1年)
Co酸化物超伝導体の光電子分光実験総括 辛研定例ゼミ
2004年
2月23日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 安藤 博徳
(新領域物質系修士課程1年)
擬一次元NaxWO3の光電子分光実験総括 辛研定例ゼミ
2004年
1月23日(金)
13:30〜
物性研先端分光棟準備室 馬場 輝久
(物理工学修士課程2年)
YNi2B2Cの角度分解光電子分光結果の議論
辛研定例ゼミ
2004年
1月13日(火)
14:00〜
物性研先端分光棟準備室

金高 文和
(新領域物質系修士課程2年)

CeRu2のレーザー光電子 辛研定例ゼミ
2003年
12月26日(金)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 横谷 尚睦
(助手)
酸化物高温超伝導体の議ギャップに関する最近の論文の紹介
辛研定例ゼミ
2003年
12月8日
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 福島 昭子
(技官)
酸化物希薄磁性半導体Co-doped SnO2 辛研定例ゼミ
2003年
11月25日
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 辛 埴
(物性研教授)
  辛研定例ゼミ
2003年
11月17日
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 大沢 仁志
(PD)
X線分光学的手法による光磁性体の研究 辛研定例ゼミ
2003年
11月4日
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 津田 俊輔
(新領域物質系博士課程3年)
光電子分光によるMgB2の電子状態 辛研定例ゼミ
2003年
10月27日
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 下志万 貴博
(物理工学修士課程1年)
NaxCoO2・yH2Oの電子状態 辛研定例ゼミ
2003年
10月20日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 江口 律子
(物理工学博士課程3年)
博士論文発表練習 辛研定例ゼミ
2003年
10月15日(水)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室

安藤 博徳
(新領域物質系修士課程1年)

一次元物質の正逆角度分解光電子分光:NaxWO3 辛研定例ゼミ
2003年
9月1日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 木須 孝幸
(物理工学博士課程3年)
NbSe2+BEDT:最近の結果 辛研定例ゼミ
2003年
8月25日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 津田 俊輔
(新領域物質系博士課程3年)
Mg(B,C)2の光電子分光;最近の結果 辛研定例ゼミ
2003年
8月18日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 江口 律子
(物理工学博士課程3年)
光電子分光による光誘起キャリアードーピングの研究 辛研定例ゼミ
2003年
8月12日(火)
15:00〜
物性研先端分光棟準備室 岡崎 浩三
(PD)
YBCO薄膜の光電子分光(仮) 辛研定例ゼミ
2003年
7月28日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 辛 埴
(物性研教授)
金微粒子の強磁性 辛研定例ゼミ
2003年
7月14日(月)
10:30〜

物性研6階第一会議室

宗像 利明 先生
(理化学研究所)
フェムト秒レーザーによる顕微光電子分光 先端分光セミナー
2003年
6月9日(月)

物性研先端分光棟準備室

下志万 貴博
(物理工学修士課程1年)
Co酸化物について 辛研定例ゼミ
2003年
6月2日(月)
物性研先端分光棟準備室 安藤 博徳
(新領域物質系修士課程1年)
Mo酸化物の光電子分光、逆光電子分光の現状 辛研定例ゼミ
2003年
5月7日(水)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 馬場 輝久
(物理工学修士課程2年)
異方的s-波超伝導体の角度分解光電子分光 辛研定例ゼミ
2003年
2月24日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室

辛 埴
(物性研教授)

放射光を使った物性研究の現状と将来 辛研定例ゼミ
2003年
1月27日(月)
物性研先端分光棟準備室 小菅 淳
(東京理科大学理学部4年)
Unoccupied electronic structure in the surface state of lightly-doped SrTiO3 by resonant-inverse photoemission spectroscopy 辛研定例ゼミ
2003年
1月20日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 R. Pratipalsinh
(研究生)
Photoemission study of skuttertides or Ce115 辛研定例ゼミ
2003年
1月14日(火)
13:30〜
物性研先端分光棟準備室 金高 文和
(新領域物質系修士課程1年)
Results of photoemission study in BEDT-TTF and Present status of the Laser Scienta「BEDT-TTFの実験結果と装置建設の現状」 辛研定例ゼミ
2002年
12月24日(火)
物性研先端分光棟準備室 馬場 輝久
(物理工学修士課程1年)
Nb及びYNi2B2Cの清浄表面作成 and/or Pb(111)の低温・超高分解能 >角度分解光電子分光 辛研定例ゼミ
2002年
12月9日(月)
11:00〜
物性研第一会議室 那須 奎一郎先生
(物質構造科学研究所)
Multi-Stepped Nature of Mott Transition in Intermediately Correlated Many-Electron Systems 先端分光セミナー
2002年
12月2日(月)
物性研先端分光棟準備室 宮崎 泰孝
(弘前大学修士課程2年)
Resonant inverse photoemission study of Ni(110) single crystal 辛研定例ゼミ
2002年
11月25日(月)
物性研先端分光棟準備室 春名 貴雄
(新領域物質系修士課程2年)
Electronic structure and Fermi surface of TTF-TCNQ studied by temperature-dependent angle-resolved photoemission spectroscopy、角度分解光電子分光によるTTF-TCNQの電子状態(フェルミ面)における温度依存性の研究 辛研定例ゼミ
2002年
11月18日(月)
物性研先端分光棟準備室 江口 律子
(物理工学博士課程2年)
Future experimental plan for VO2 thin film 辛研定例ゼミ
2002年
11月6日(水)
物性研先端分光棟準備室 竹内 智之
(東京理科大博士課程1年)
兼、国際会議予行練習「Soft x-ray emission and high-resolution photoemission study of quasi two-dimensional superconductor NaxHfNCl 」 辛研定例ゼミ
2002年
10月28日(月)
物性研先端分光棟準備室 津田 俊輔
(新領域物質系博士課程2年)
  辛研定例ゼミ
2002年
10月25日(金)
16:00〜
物性研第2セミナー室 Prof. Ernst Z. Kurmaev
(Institute of Metal Physics)
X-ray fluorescence spectroscopy :possibilities and perspectives 先端分光セミナー
2002年
10月21日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 木須 孝幸
(物理工学博士課程2年)
The details (elaborations) about superconducting gap and CDW of NbSe2 from ARPES study 「ARPESによる2H-NbSe2の超伝導ギャップとCDWの詳細」 辛研定例ゼミ
2002年
7月22日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 宮崎 泰孝
(弘前大学修士課程2年)
Present status and futute plan for the spin resolved electron gun 辛研定例ゼミ
2002年
7月16日(火)
11:00〜
物性研先端分光棟準備室 竹内 智之
(東京理科大博士課程1年)
Electronic structures of NaxHfCl(including very recent x-ray emission study) 辛研定例ゼミ
2002年
7月8日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 馬場 輝久
(物理工学修士課程1年)
Low-temperature ultrahigh-resolution angle-resolved photoemission spectroscopy of Pb(100) 辛研定例ゼミ
2002年
7月1日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 金高 文和
(新領域物質系修士課程1年)
Present status of the laser Scienta 辛研定例ゼミ
2002年
6月24日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 R. Pratipalsinh
(研究生)
Review on CeColn5;what is interesting?, what can be done? 辛研定例ゼミ
2002年
6月17日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 春名 貴雄
(新領域物質系修士課程2年)
Photoemission results of TTF-TCNQ 辛研定例ゼミ
2002年
6月4日(火)
10:30〜11:30

物性研第一会議室(6F) 小川 晋 氏 (日立基礎研究所) 固体表面におけるフェムト秒電子ダイナミクス 先端分光セミナー
2002年
6月3日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 江口 律子
(物理工学博士課程2年)
Electronic structure of SrVO3 and CaVO3; New features observed from recent PES results and its implication 辛研定例ゼミ
2002年
5月27日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 津田 俊輔
(新領域物質系博士課程2年)
Review on superconducting gap of MgB2;Isoropic gap vsmulticom ponent gap 辛研定例ゼミ
2002年
5月20日(月)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 木須 孝幸
(物理工学博士課程2年)
CDW mechanism of Transition metal dichalcogenides 辛研定例ゼミ
2002年
2月13日(水)
10:30〜11:30
>物性研第5セミナー室
(A615)
遠山 貴巳 氏
(東北大学金属材料研究所)
銅酸化物高温超伝導体の電子状態と角度分解光電子分光スペクトル 先端分光セミナー
2001年
11月3日(土)
10:30〜
物性研先端分光棟準備室 鎌倉 望 氏
(Spring8・理研)
軟X線を使ったNi清浄表面の角度分解光電子分光実験について最近の報告
2001年
3月26日(月)
13:30〜14:30
物性研第2セミナー室(A612) 米須 尚 氏
(ネブラスカ大学)
半金属薄膜アンチモンにおける誘導スピン偏極
2000年
7月24日(月)
10:30〜11:30
物性研第5セミナー室
(A615)
Dr. Hong Ding
( Dept. of Physics, Boston College, USA)
Coherent quasiparticle weight and its connection to high-Tc superconductivity from angle-resolved photoemission

 

講演要旨

 

石井 順久 氏 (板谷研助教)

数サイクル高エネルギーレーザーパルス発生装置開発ならびに それを用いた光物性(主に分子振動の実時間分光)と 高強度物理(高次高調波発生ならびにアト秒パルス発生へ) について現在までに行ってきた研究を簡便に紹介する。

 

石田 行章 (助教)

透明スイッチング素子、高効率熱電材料、超高速スイッチング素子などの次世代 エレクトロニクス材料の設計と制御 は、その電子状態を基礎的に理解すること で堅固なものになります。これまで光電子分光法(PES)を用いて行ってきた透 明酸化物pn接合界面や強相関熱電材料の電子状態の研究と、これ から時間分解 PESを用いて行う研究の展望を紹介します。

1.高効率熱電材料が発見されれば、廃熱利用発電が可能となり、エネルギー革 命が起きるといわれています。一群の 強相関Co酸化物は、金属的な電気伝導度 を示すにもかかわらず大きな熱起電力を示し、新奇熱電材料として 注目されて います。キャリアエントロピーを直接観測することで、Na_1-x CoO_2 の熱起電 力の起源を解明します。

2.ワイドギャップ酸化物を用いることで、透明FETや紫外発光ダイオードな ど、シリコンでは実現できな いデバイスが次々と発明されています。n-ZnO/p- NiOはダイオード特性を示す透明pn接合で、原子レベルで平坦な界面を有しま す。界面近傍に形成されるナノスケールの電荷空乏層を直接観測し、整流特 性 と発光特性を基礎づけます。

3.太陽電池に見られるように、光エネルギーを固体内で効率よく有用なエネル ギーに変換する原理を確立する必要が あります。グラファイトは、強いパルス 光を照射しても、フェムト秒域での電子温度が思ったほど上昇しないという特異 な性質を示し、励起電 子から格子への非常に効率のよいエネルギー変換チャン ネルが存在すると考えられています。深紫外域(6 eV)と極紫外域(20-60 eV) のパルスレーザーを用いた時間分解PESにより、電子と格子のダイナミクスを直 接観測して、そのメカニズムに迫ります。

 

西野 吉則 先生 (北大電子科学研究所)

X線は、マクロな世界から原子の世界までを見ることのできる優れた特徴を持っ ている。しかし、原子分解能の構造決定はこれまで、試料が結晶である場合に限 られていた。結晶以外の試料に対しても高空間分解能での構造可視化を可能にす る手法として、近年になって、X線回折顕微法が実現した。X線回折顕微法で は、波の位相が揃ったX線(コヒーレントX線)による試料の回折パターンか ら、試料構造を再構成する。この手法により、細胞小器官など、X線にとって透 明な試料も、高コントラストで観察できる。さらに、新世代のX線である、X線 自由電子レーザーを用いると、超高速イメージングなど新たな可能性が拓かれる。

[1]  Y. Nishino et al., Phys. Rev. Lett. 102, 018101 (2009).
[2]  Y. Nishino et al., Appl. Phys. Express 3, 102701 (2010).

 

河野 行雄 先生 (理研)

テラヘルツ(THz)電磁波の計測技術は、無機・有機材料、生体系、宇宙・地球環境など自然界の多岐にわたる分野で強力な実験ツールとなることが期待されている。近年では、物質中電子、生体系高分子、天体系星間物質からの微弱なTHz放射の検出が、物質における新現象・新機能の発見、生命活動や宇宙創生の謎の解明につながると予想されている。ところがTHz周波数帯は、エレクトロニクスを駆使した電子制御の高周波限界であり、オプティクスやフォトニクスを駆使した光制御の低(光子)エネルギー限界でもある。そのためTHz領域は、幅広い電磁波帯の中で取り残された“最後の砦”になっており、THz電磁波の高機能な計測にはこれまでにない新しい物理機構やデバイス構造が要求される。

電磁波計測の中でも分光イメージングは、対象物を可視化して直接的な情報を得ることができるため、きわめて有用な手段である。精度の高い分光イメージング計測を達成する基本として、検出感度と空間分解能の向上が必須となることは、分野を問わない共通の課題である。ところがTHz領域では、高性能な検出器ならびに高空間分解能計測に必須の近接場光学の適用が発展途上にとどまっている。本講演では、@カーボンナノチューブ/半導体量子構造を用いた高感度・周波数可変THz検出器 1-3)、A半導体ワンチップに検出のための全ての要素が一体化された、新しいタイプの近接場THzイメージング 4-9)について紹介する。THz分光イメージングの利用が期待できる様々な分野の中で、本研究では1つの方向性として、物質中のmeV領域の低エネルギー励起状態、ならびにそこでの電子の空間ダイナミクスの探求への応用を行っている。その紹介として、BTHz計測を用いた半導体ならびにグラフェンの量子伝導研究 10-18)についても述べる。

本講演に関する発表文献
1) Y. Kawano, T. Fuse, S. Toyokawa, T. Uchida, and K. Ishibashi, J. Appl. Phys. 103, 034307 (2008).
2) Y. Kawano, T. Uchida, and K. Ishibashi, Appl. Phys. Lett. 95, 083123 (2009).
3) 河野 行雄、石橋 幸治:特願2008-222980、米国特許出願11/551,918
4) Y. Kawano and K. Ishibashi, Nature Photonics 2, 618 (2008).
5) 河野 行雄、日本光学会誌「光学」38, 81 (2009).(巻頭口絵)
6) Y. Kawano, Laser Focus World Vol. 45, Issue 7, pp. 45-47&50 (2009). (Review)
7) Y. Kawano, IEEE Journal of Selected Topics in Quantum Electronics (Invited paper), in press.
8) 河野 行雄、石橋 幸治:特願2008-178041、米国特許出願12/351208
9) Y. Kawano and K. Ishibashi, Physica E 42, 1188 (2010).
10) Y. Kawano and T. Okamoto, Phys. Rev. B 70, 081308(R) (2004).
11) 河野 行雄、「固体物理」39, 919 (2004).
12) Y. Kawano and T. Okamoto, Phys. Rev. Lett. 95, 166801 (2005).
13) 河野 行雄、石橋 幸治:特願2009-27537、米国特許出願12/701359
14) Y. Kawano and T. Okamoto, Appl. Phys. Lett. 84, 1111 (2004). (Cover page)
15) Y. Kawano and T. Okamoto, Appl. Phys. Lett. 87, 252108 (2005).
16) 河野 行雄、「応用物理」“最近の展望” 76, 269(2007).
17) Y. Kawano, Jpn. J. Appl. Phys. 49, 08LA02 (2010). (Review) (SPOTLIGHTS: Editors' Choice)
18) Y. Kawano and K. Ishibashi, Appl. Phys. Lett. 96, 142109 (2010).

 

木下豊彦 先生 (高輝度光科学研究センター)

われわれはSPring-8の軟エックス線ビームラインBL25SUにおいて、 ポンプ&プローブ法と、X線磁気円2色性(XMCD)、光電子顕微鏡(PEEM)を 組み合わせて、微小領域磁性の磁場パルスに対する応答現象の観測を行っている。 放射光パルスではサブナノ秒領域の時間応答を観測することが可能である。

講演では、組み上げた観測システム、物性研究所大谷研究室と共同で進めている パルス磁場に対するミクロンサイズ磁性体の磁気応答現象観測結果などについて紹介し、 また磁場パルス以外の外場に対する応答現象観測に向けての試みや、 これまでに見えてきた問題点や将来展望などについても議論してみたい。

 

小澤 陽 氏 (小林研助教)

従来、光周波数コムはモード同期レーザーを用いて赤外、可視域に発生され、 精密分光や光標準の分野で応用されてきました。一方で、紫外の高繰り返し 光周波数コムはCWレーザーを作ることの難しい紫外領域の疑似CW光源としての 応用が期待されています。今回の発表では、外部共振器内における高次高調波発生の 過程を用いた紫外周波数コム発生とそれに関連した実験についてお話いたします。

 

佐々木祐次 先生 (東大新領域)

生物物理学において「1分子計測」が登場したのは1980年代です。それよりも早く 1950年代から 生体分子構造の静止画としての構造生物学が登場し、その運動に関して議論され始め た時期に 「1分子計測」がスタートしました。その後、可視光を利用した1分子計測研究が活 発に研究され、 分子の並進運動の追跡ではなく、分子内運動の正確なモニターに関する議論がされ始 めた時期に、 高速X線1分子追跡法を提案しました[1]。)

X線1分子追跡法(Diffracted X-ray Tracking: DXT)のアイデアは単純で、直径 20-50nm程度の 極微ナノ結晶をタンパク質分子にその機能を損なわないように標識し、ナノ結晶から のラウエ斑点を指標に、 着目したタンパク質分子の動きをμs〜ms時分割追跡する方法です。目的1分子ユニ ット(直径10-20nm)の 一部に構造変化があるとその部位に標識されているナノ結晶がその構造変化と同期し て変位し、 ナノ結晶からのラウエ回折斑点の位置を感度良く変化させます。最近計測に成功した 系としては、 機能性膜たんぱく質分子であるバクテリオロドプシンのÅ以下の光励起に伴う構造変 化[2]、 カリウムチャネルKcsAのイオン電流開閉に伴う回転運動[3]、分子ゆらぎと抗原抗体反 応の定量的相関性[4]、 1分子シミュレーションとDXT計測の比較[5]、X線放射圧の計測[6]などがあります。

今日は一番新しいT細胞系における分子間相互作用に関連する1分子内運動に関し てご説明します。 発表の後半部分において、第4世代の放射光施設として注目されているX線自由電子 レーザーX-FELにおいて、 1分子関連の研究がどのように成されようとしているか、また、物性研が建設する極 限コヒーレント光科学研究施設での 上記実験の可能性などについても話題提供できればと思っています。

 

[1] Y. C. Sasaki, Y. Okumura, S. Adachi, N. Yagi: Phys. Rev. Lett., 87, 248102 (2001).
[2] Y. Okumura, T. Oka, M. Kataoka, Y. Taniguchi, Y. C. Sasaki, Phys. Rev. E, 70, 021917(2004).
[3] H. Shimizu, M. Iwamoto, F. Inoue, T. Konno, Y.C. Sasaki, S. Oiki: Cell 132, 67(2008).
[4] T. Sagawa, T. Azuma, Y. C. Sasaki: Biochem. Biophy. Res. Commun. 335, 770 (2007).
[5] Y. Kawashima, Y. C. Sasaki, Y. Sugita, T. Yoda, Y. Okamoto: Molecular Simulation, http://www.informaworld.com/smpp/title~db=all~content=t713644482~tab=issueslist~branches=33#v33 33, 1/2 , 97(2007).
[6] Y. C. Sasaki, T. Higurashi, T. Miyazaki, Y.Okumura, N. Oishi: Appl. Phys. Lett, 89, 053121 (2006).

 

渡邊 一也 客員所員 (京都大学)

 光触媒などの機能を有する界面での素過程を理解する上で、電子励起に伴う表面吸着種振動励起・緩和過程の知見は重要である。特に金属表面上での吸着種振動ダイナミクスは非断熱遷移の問題を含み、理論的にも発展途上のテーマである。近年、フェムト秒レーザー誘起の光刺激脱離・拡散といった動的過程が注目され、時間分解赤外‐可視和周波発生分光(TR-IVSFG)を用いて脱離・拡散過程における吸着分子−基板間の束縛振動モードのダイナミクスが議論されている。我々は、TR-IVSFGに新たにヘテロダイン検出を用いて、従来のホモダイン検出IVSFGでは不可能であった非線形感受率の実部と虚部の分離測定に成功し、振動分極の時間領域プロファイルが再現できることを示した。これをPt(111)上の一酸化炭素分子に適用し、光刺激脱離条件下でのC-O伸縮振動ダナミクスについて、脱離に伴う振動数シフトや電子−振動相互作用の過渡的な増大等の新たな知見を得た。

 

高橋 敏男 先生 (物性研教授)

当研究室では、X線・粒子線の回折散乱過程の基礎研究を通して、新しい測 定法の開発やそれを使った構造・物性研究を行っている。現在は、結晶表面の 1次元・2次元構造と相転移、超薄膜界面構造、表面における位相問題、迅速 表面X線回折測定法の開発などの研究を行っている。これらの研究の現状と今 後の研究について述べる。

 

板谷 治郎 先生 (物性研準教授)

当研究室は2008年3月に発足し、高強度超短パルスレーザーと高調波を 用いたアト秒光科学の開拓を目指して、これまでに各種計測装置の立ち上げを 行ってきた。今回のセミナーでは、具体的にどのような物理現象を、どのよう な手段で測定しようとしているかについての概略を説明し、現在立ち上げ中の 高次高調波ビームラインや光電子分光装置についての説明を行う。

 

原田 慈久 氏 (理化学研究所・研究員)

軟X線発光分光は、半導体や超伝導体など、主に固体試料の電子状態を元素選択して見ることのできる手法として、放射光光源の発展とともに普及し、光電子分光と相補的に用いられてきた。我々はこの測定対象を溶液試料一般に広げるため、溶液試料を大気中で循環させながら軟X線発光を測ることのできるシステムをSPring-8 BL17SUに構築した。溶液試料は高エネルギー分解能と高検出効率を必要とするものが多いため、我々はこれを両立させる平面結像型斜入射分光器を開発した。従来のローランドマウント型と比較して、エネルギー分解能で約2倍、検出効率は数倍に達した。この分光器を用いた観測例として、水のO1s発光とミオグロビンのFe2p発光について紹介する。

[水のO1s発光]
O2p⇔O1sの許容遷移を用いると、水のO2p占有電子状態を観測できる。O2p軌道は水と周りの分子(水分子を含む)間の相互作用を最も強く反映する軌道であり、水の構造と密接に関連して水素結合の変化、溶質の水和や水と界面の相互作用などの情報を与える。2002年
にGuoらによって行われた水の測定(1)は、ランダムな水和の効果で水分子の占有軌道に幅がついたものとして説明されたが、我々の得た高分解能スペクトルでは、価電子トップの非結合性軌道が約0.7eVの間隔で2つに分裂し、液体の水の中に明確に異なる2つの環境があることが示された。

[ミオグロビンのFe2p発光]
ミオグロビンは主に筋肉中で酸素貯蔵の役割を果たす蛋白質として知られ、様々な基質を結合するヘム(Fe-porphyrin)を反応中心として持っている。ヘムの中央に位置する鉄の3d電子状態が、基質との結合特性を支配するため、3d電子状態を直接観測することが長年
の課題であった。しかし鉄の3d電子状態間の吸収(dd遷移)は、ポルフィリンのπ電子に由来する可視域の巨大な吸収バンドに埋もれて、これまで直接観測することが困難であった。一方で、Fe3d⇔Fe2pの許容遷移を用いると、この鉄のdd遷移を選択的に観測できる。我々は各種基質を配位したミオグロビン(metMb, MbCO, MbO2, MbCN, deoxyMb)をバッファーに溶かした状態で、鉄のdd励起スペクトルを取得することに成功した。その結果、ヘム中のFe3d電子状態は基質によるスピン、形式価数の変化によらず、かなり似通っていることがわかった。

(1) J.-H. Guo, Y. Luo, A. Augustsson, J. -E. Rubensson, C. Sathe, H. Agren, H. Siegbahn, and J. Nordgren, Phys. Rev. Lett. 89, 137402 (2002).

 

恩田 健 氏(東京工業大学大学院理学研究科・ERATO研究員)

固体表面における電子励起状態のダイナミクスは、触媒反応、エレクトロニクス、電気化学、腐食等多様な分野に関連する重要な過程である。しかしながらその観測はバルクへの緩和が非常に速いことから一般的に困難である。本研究では、10フェムト秒の超短パルスレーザーを用い、さらに2光子間の位相を制御した2光子光電子分光法 (干渉2光子相関法)を用いることにより、10フェムト秒を切る時間分解能で固体表面 における光励起ダイナミクスを観測することに成功した。これにより、光触媒として応用の面でも注目を集めている二酸化チタン表面においてキャリアの光励起直後に生 成される2次元的な水和電子(wet electron)状態を見出し[1,2]、また光電子顕微鏡 (PEEM)と組み合わせて、サブミクロンオーダーの構造をもつ銀表面におけるプラズモンダイナミクスについても明らかにした[3]。さらに現在は、同様な干渉2光子パルスを用いて、有機伝導体における光誘起相転移(PIPT)現象を制御することを試みている。

[1] K. Onda, B. Li, J. Zhao, et al. Science, vol. 308, p1154 (2005).
[2] B. Li, J. Zhao, K. Onda, et al. Science, vol. 311, p1436 (2006).
[3] A. Kubo, K. Onda, H. Petek, et al. Nano Lett. vol. 5, p1123 (2005).

 

田島 節子先生(超電導工学研究所)

銅酸化物高温超伝導体の過剰ドープ状態とは、キャリア濃度の増大に対して超伝導転移温度(Tc)が低下していく組成領域を指す。モット絶縁体近傍の異常な電子状態から離れ、ノーマルなフェルミ液体金属へ徐々に移行していく領域と考えられているが、なぜTcが低下するのかという基本的な問いに対する答えも含め、未解決の問題がたくさん残っている。最近我々は、幾つかの典型的な過剰ドープ高温超伝導体に関して種々の分光測定を行い、キャリアドーピングと共にs波超伝導成分が増大してくることや、バンド分裂効果が顕著になること、不対電子数が増加してくることなどを見出した。ラマン分光測定の結果を中心に、角度分解光電子スペクトル、光学反射スペクトルの結果を合わせて紹介し、過剰ドープ領域の電子状態の特徴について議論したい。

 

 

Michael Sing氏(Universitaet Augsburg, Germany)

 The concept of the Fermi liquid (FL) marks a cornerstone for the description of the low-energy excitations and hence the electronic properties of a metal. Within this picture electrons basically behave like weakly interacting "dressed" particles with renormalized properties such as an increased sffective mass. Deviating behavior is driven by additional interactions beyond a FL scenario. The most prominent ones are probably the coupling of the electron system to phonons and the short-range Coulomb interactions between the electrons themselves. In my talk I will concentrate on two materials where such effects are important.
  Angle-resolved photoelectron spectroscopy (ARPES) of the quasi-one-dimensional (1D) organic conductor TTF-TCNQ reveals significant discrepancies to band theory. Instead, the experimental spectra can be well explained by the 1D Hubbard model, which accounts for the intramolecular Coulomb interaction and predicts signatures of spin-charge separation over the entire conduction band width along the lines of the theoretically predicted breakdown of the FL behavior in strictly 1D metals. Deviations of the Hubbard model description for the low-energy spectral behavior is attributed to the neglect of interchain coupling, long-rang Coulomb interaction and/or electron-phonon coupling.
 The electronic structure and the charge ordering Verwey transition of magnetite (Fe3O4) was studied by resonant soft x-ray photoemission at the Fe 2p-3d threshold. Due to the enhanced probing depth and the use of different surface preparations and orientations it is possible to distinguish surface and volume contributions to the spectra. The intrinsic spectral weight distribution near the chemical potential and its temperature dependence give evidence of strong polaron effects. The stability of the charge order is thus not only driven by nearest-neighbor Coulomb interaction but strongly dominated by elastic lattice contributions.

 

 

宗像 利明先生(理化学研究所)

 フェムト秒レーザーの第6高調波として波長140nm(8.9eV)のVUV光を発生させ、顕微光電子分光を行った。VUV光を集光して、エネルギー分解能30meV、空間分解能300nmを同時に達成した。放射光施設での試料走査型顕微光電子分光と比較して空間分解能は同程度であり、エネルギー分解能は1桁高い性能が得られた。銅(111)面に特有の表面準位(ショックレー準位)の信号強度から、多結晶銅表面上の(111)結晶粒塊の画像を得た。スペクトルからはnmスケールでの表面モルホロジーを知ることができる。さらに、2光子光電子分光を行うことで、非占有準位の顕微測定を行った。銅(111)面の非占有鏡像準位の信号強度から求めた表面画像では、粒塊の大きさや表面粗さが占有準位で観た場合と異なる結果が得られた。非占有準位での時間分解測定も計画している。

 

 

那須 奎一郎先生(物質構造科学研究所)

 We have theoretically studied various one-dimensional half-filled Hubbard models from weak correlation cases to strong ones, and calculated the Lehmann spectra of the momentum-specified one-body Green's functions, as well as the total density of states(DOS), using the quantum Monte Carlo method. In the region of intermediate correlation strength, we have found the DOS has new characteristic peaks near the Fermi level, in addition to the well-known upper and lower Hubbard-band peaks. We show these new peaks near the Fermi level come from quasi-coherent states, while the upper and lower Hubbard-band peaks come from strongly incoherent ones. This multi-peaked structure, appearing only in the intermediate region, is shown to be quite insensitive to the dimensionality. Finally, we compare our results with the static single magnetic impurity model, and give a rough and intuitive explanation for the origin of this newly obtained multi-peaked structure. Our results also qualitatively agree with the recent experiments on CaVO3 and SrVO3 crystals[1]. References: [1] I.Inoue,I.Hase,Y.Aiura,A.Fujimori,Y.Hamaura,T.Maruyama and Y.Nishihara, Phys.Rev.Letters. 74 (1995) 2539.

 

Prof. Ernst Z. Kurmaev(Institute of Metal Physics, Russian Academy of Sciences-Ural Division, Yekaterinburg, Russia)

1. Introduction
2. X-ray resonant and non-resonant spectra
3. Experimental
4. Possibilities:
- band mapping
- MCD effect
- selective excitation of non
-equivalent atoms
- electronic structure of polymers and organic materials
- phase transitions
5. Perspectives:
- local atomic and electronic structure of impurity atoms in superconductors and semiconductors
- electronic structure of liquids
- chemical bonding of biomaterials

The talk is devoted to review of possibilities and perspectives of using of soft x-ray fluorescence spectroscopy for study of the electronic structure and chemical bonding and characterization of the advanced materials. All experiments were performed at Beamline 8.0 of Advanced Light Source (Lawrence Berkeley National Laboratory). It will be shown that this technique can be efficiently used for x-ray fluorescence measurements both inorganic and organic materials. Tunable synchrotron radiation allows to perform band mapping in poly-crystals (including insulators), site-selective and spin-selective measurements of different advanced materials (high-Tc superconductors, Heusler alloys, conducting polymers, semiconductors, molecular magnets etc.). The perspectives and future applications of this technique for x-ray fluorescence measurements of impurity atoms, liquids and biomaterials are discussed.

 

 

小川 晋 氏(日立基礎研究所)

 フェムト秒パルスを用いたポンププローブ法と光電子分光を組み合わせた時間分解二光子光電子分光は、(E,k)分解された電子状態のダイナミクスをフェムト秒時間分解能で追跡することが可能である。この手法を用いて得られた結果のいくつかを紹介する。
1)清浄金属表面における励起電子系のコヒーレンスとコヒーレント制御
2)アルカリ原子吸着表面における光脱離ダイナミクス
3)金属薄膜中の量子井戸準位間光遷移と励起電子ダイナミクス

 

 

遠山 貴巳 氏(東北大学金属材料研究所)

 近年の角度分解光電子分光(ARPES)実験の発展は目覚しく、銅酸化物高温超伝導体の電子状態が次々と明らかにされている。最近では、電子ドープ系高温超伝導体に対するARPESが系統的に行われ、ホール系との違いや類似性が議論されている。また、多層系高温超伝導体でも進展があり、いくつかのARPESが報告されている。我々は、銅酸化物高温超伝導体の電子状態をARPESスペクトルや様々な励起スペクトルを通じて論理的に調べている。本講演では、(1)電子ドープ型高温超伝導体とホールドープ型の電子状態の非対称性、(2)多層系高温超伝導体の電子状態、についての我々の最近の研究成果[1,2]を報告し、ARPESの実験結果との対比を行う。
[1] T.Tohyama and S.Maekawa, Phys.Rev.B 64, 212505(2001)
[2] M.Mori, T.Tohyama, and S.Maekawa, cond-mat/0110050

 

 

米須 尚 氏(ネブラスカ大学)

 一般にランダウ−ギンズブルグ平均磁場論において、強磁性体基盤が、常磁性体金属の薄膜層に偏極された磁気モーメントを誘導することを予想する。私たちは、ホイスラー型NiMnSb合金上の常磁性 体Sb層に誘導された磁化を研究してきた。X線吸分光法(XAS)とスピン偏極逆光電子分光(SPIPES) を用い、NiMnSbの非占有電子状態のいくつかを特定付けることができる。金属基盤上の半金属層に予 想され原理的に強磁性体におけるRKKYモデルから導かれるSDEFA(Spin‐Dependent Envelope Function Approximation)の中で説明されるように、アンチモン層の厚さを増していくにつれてフェルミエネルギー近傍における状態密度の減少がある。NiMnSbは磁気摂動のように振る舞い平均磁場論の予想に一致するように、半金属層Sb内部にスピン偏極を誘導する。SDEFAモデルにおいてスピン状態の情報は、間接的交換相互佐用によって伝達され、振動的かつ指数関数的に減少していく。キャリアー電子と空孔の数が少ないため、摂動は上部層奥深くまで伝搬する。さらに、上部層の磁気的振る舞いは、そのパラメーターがバンド構造と温度の両方に依存するランダウ−ギンズブルグ理論の元に解説されている。

 

 

Hong Ding 氏( Dept. of Physics, Boston College, USA)

 We study the doping and the temperature dependence of the single-particle coherent weight, Z, for high-temperature superconductors Bi2Sr2CaCu2O8+x using angle-resolved photoemission. We find that at low temperatures the coherent weight Z at (pi,0) is proportional to the doping x and that the temperature-dependence of Z is similar to that of the c-axis superfluid density. We find that, for a wide range of carrier concentration, the superconducting transition temperature scales with the product of the low-temperature coherent weight and the maximum superconducting gap.

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